今回「SHOGEN」と「溝渕ゆう子」、二人がメインビジュアルにそれぞれが選んだ作品は奇しくも共通のタイトル《覚醒》となりました。
それらは本来の「人間=人と人の間、世間、世の中」という社会性や文化性を含んだ意味合いから、純粋な「人=人間」への意味へと変化しつつある過程で「失ったもの」を両作家が持つ異なるスタイルと譲れない表現によって生み出した作品たちです。
アプローチの違う双方の作品を通じて、敢えて大きな主題から見つめ直す重要性を今回の展示会では趣旨としています。社会性の変化や文明が発達する現在、生活や価値観のリバランスを求める声が多く聞こえる中だからこそ、人間の存在を今一度見直して感じて欲しい、そんな願いから今回の作品たちは生まれました。
副題「自然の法則の中、すべては与え与えられて生きている」とは、自然の中に置かれた「人間」という立ち位置をおのおのの異なる着眼点から浮かび上がらせた作品たちを示しています。
抽象であり具象でもある「人間」というモチーフを選んだ答えは、作家本人の主張だけではなく、実際の作品に前に立つ鑑賞者に委ねられている部分でもあります。そこには大袈裟な変革を望むのではなく、自然の一部として立ち返るささやかな願いが全ての作品に力強く込められています。
研ぎ澄まされた複雑な「人間」味をどうぞご高覧ください。
●2Fメインギャラリー
●入場料:無料
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