本展「生命の輝き(せいめいのかがやき)」は、作家・溝渕ゆう子が深い喪失体験と生命との対話を経て到達した、表現の原点とも言える個展です。
その表題は2019年、両親を同時に失った経験を乗り越え生まれた同名の作品に由来しています。
それから年月は流れ、近年、かけがえのない家族である愛猫の大病を通じて日常と命の尊さに改めて向き合うこととなった溝渕。現在の視点から「生命の輝き」の表現に立ち返ります。
木板に刻まれた彫り跡に重ねる油性顔料、日本画顔料、墨が織りなす層は、色彩の深みとともに、刻まれた時間と感情を可視化します。
画面に現れる無数の斑点や小さな円形は、作家の内奥から湧き上がる原初的な衝動の痕跡であり、「有限」だからこそ育まれる「循環」といった普遍的象徴を帯び、観る者の心体に直接語りかけます。
作中の生命体たちもまた、溝渕の感覚から直接生み出された抽象的イメージであり、観る者の内面に応じて自由に変容します。
限りある生を慈しむ想いと瞬間のまばゆさを表現した本展において、言葉を超えた想像力の世界に感性と身を委ね、ご体験いただけたら幸いです。
●2Fメインギャラリー
●入場料:無料
事前予約可 事前予約でごゆっくりとご高覧ください
(ご予約なしでもご覧いただけます)
※文章は開催時原文のまま